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6月号 2017.6.1
啓林堂書店 http://www.books-keirindo.co.jp
 
ヒーローを作る会社!?
ヒーローズ(株)!!! KADOKAWA  田舎の母からの電話に主人公・修司は顔をしかめた。入院している祖父に顔を見せに来ることはできないか、と言うのだ。忙しいだろうけど、と修司を気遣う母だが、何とか時間を作ると伝えた修司の反応は鈍い。実はこの時、修司が時間を作ることは難しくなかったのだ。なぜなら母親が思っている会社を、修司はすでに“ある理由”で辞めており、今はフリーターとしてコンビニで働いていたのである。
 そんな折、修司は借りのある同僚からバイトの話を持ちかけられることになる。『ヒーローはキミだ!』といううさん臭い求人広告を手に、修司が訪れた会社はヒーローを作る会社だという。個性的な社長や社員に圧倒されつつ、最初に任された仕事は人気漫画家の“お守り”……?
 
 「ヒーローズ(株)!!!」(KADOKAWA)は、今映画化で話題になっている「ちょっと今から仕事やめてくる」の著者・北川恵海の2作目にあたる。(「ちょっと今から仕事やめてくる」はメルマガ2015年7月号で紹介しているため、未読の方は弊社バックナンバーのページよりどうぞ。)タイトルにもある「ヒーローズ(株)」であるが、会社がヒーローを作るってどういうことだろう? というのが修司と同じく皆さんの最初に抱いた印象ではないだろうか。修司の訪れたヒーローズ社の仕事は多岐にわたる。最初は中々実態を掴めないが、大きく言えば依頼者に合わせた様々なミッションをこなすのが主な仕事になる。
 依頼主をヒーローにする。そんな修司の上司・道野辺の言葉の意味を考えながら彼らの仕事ぶりを知っていく内、修司は徐々にヒーローズ社の仕事に心動かされていくのだが…。

 個性的な社員の多いヒーローズ社。常識で凝り固まった思考を思わぬ言動で気づかせてくれる社長は、最初の面接の時から言動が一風変わっている。修司の翻弄される様子が見ていておかしい。紳士然としていながらやり手の道野辺はなぜか名刺に苗字しか印字していない。この謎が解き明かされる社長との過去のエピソードは必見。また、中盤より修司と共に仕事をすることが多くなる社員のミヤビは、後々修司が変わるきっかけを与える重要な役割を担っている。初登場の時から驚きと笑いを与えてくれるミヤビであるが、彼も過去にトラウマを持つ修司と同じく抱えているものがあった。ミヤビは行き詰った修司にことあるごとに手助けとなるヒントを与えてくれるのだが・・・最後の最後まで印象が常に変わり続けるミヤビからだんだん目が離せなくなっていくのでご注意を。掴みどころのない性格がまた魅力である。

 序盤の伏線は後半できれいに回収されるので、突っかかりの取れる感じと共に、爽やかな読後感がとても好印象。読み終えた後は少し前向きになれる。私は一作目より好きな作風なのだが、皆さんはどうだろう? おすすめ!
今月の私の1冊
「欲と収納」
【角川文庫】 群ようこ 著 475円
欲と収納 角川文庫 群ようこすっきりと片付いた部屋に憧れていても、中々そう理想通りにはいかないものだ。元々モノが多いとなると尚更である。モノの少ない人がうらやましい・・・! そんな著者の収納に関する話が面白おかしく紹介されたエッセイ。
部屋をリセットするために過去に何度も引っ越しをしたという著者の行動力にも驚くのだが、引っ越しエピソードで一番印象深かったのはやはり引っ越し業者が多すぎる本の量に絶句した話だろう。ぎっちり詰まった本の様子とそれを運び出すときの重さを想像すると、無意識に腰をかばってしまう。が、実はそれ以上に読み応えがあったのは本の章ではなく着物の章。
入院した母の大量の着物を整理するため、著者の部屋に送られてきた箱の中身を見てびっくり! 一体どんな着方をしていたのだ、というあまりにひどい状態の着物が次々に出てくる。怒り心頭の著者。着物が好きな分、その怒りも大きいのだろう。だが、それ以上に・・・いや、この話は本文でぜひご確認頂きたい。後半が面白いのだ。
最初は本の話を目当てに読み始めたのだが、予想以上に着物の話が面白かった。少し息抜きしたい時にどうぞ。
今月の私の一冊
ミニコラム「私と本」
≪今月の担当≫ ジュンク堂奈良店 社員 小川岳志
 小学生の頃、毎号付いてくるパーツを集めると恐竜の骨格が完成するという分冊百科の創刊号を買った。創刊号には頭部が付いていてすぐに組み立てたものの、結局それ以降買うことはなく、完成させるのは諦めていた。
 そしてある日、友達の家に遊びに行った時に部屋の中を見回すと、そこに出来上がった骨格が飾ってあるのを見つけた。諦めていた物が不意に目の前に現れた驚きと共に、感動したことを今も覚えている。
 当時とは違い、今では分冊百科のジャンルは増え、新商品も次々に発売されている。店頭に積まれたそれらの商品を見て、そんなことを思い出した。
Chat & Chat
 「それ、前に買ったやつじゃない?」と指摘されて思わずひやり。元々怪しい記憶力ですが、本だけは同じ本を買わずに何とかこれまでやって来たのですが。この度ついにやってしまったのか!? 非常に焦ったものの、別の本と勘違いしていただけと分かり、ほっと胸を撫で下ろしました。
 新書の表紙は帯をとってしまうと全て同じデザインのカバーになるため、見た目だけでは中々判断に困る事があります。帯は取る派の私ですが、新書は帯も残すべきかも・・・と最近心が揺らいでいます。
 
◆外商部おすすめの児童書・奈良本のご紹介◆
啓林堂書店ホームページ・外商部ページ(http://www.books-keirindo.co.jp/gaisyoubu.html)にて、
更新中の「外商部おすすめの奈良本」「おすすめ児童書」をご紹介!
 
 
ざりがにちょっきん 新・自然きらきら 6 偕成社 □ おすすめ児童書
『ざりがにちょっきん 新・自然きらきら 6』 【偕成社】 七尾純/文、久保秀一/写真
生まれたばかりのざりがにのちょっきんはとても小さくてじょうずにエサを食べられません。
ちょっきんがたくさん食べて皮ぬぎをくり返し、大きく成長していく様子をお話と写真で描いています。
最後に「ざりがにのひみつ」も。
 
 
□ 外商部おすすめの奈良本 奈良妖怪新聞 総編集(壱) 大和政経通信社 木下昌美
『 奈良妖怪新聞 総編集(壱)』 【大和政経通信社】 木下昌美/著
奈良に伝わる怪しい話、お化けの話について妖怪文化研究家の木下昌美さんが月に一度、紹介します。これまで注目される機会が少なかった「奈良のお化け」─。河童や天狗、べとべとさんや砂かけババなど、思いの外たくさんのお化け譚(たん)が奈良には眠っているようです。

 
 
「おすすめ児童書」「外商部おすすめの奈良本」の6月号は6月初旬に更新予定です! お見逃しなく!
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