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6月号 2018.6.1
啓林堂書店 http://www.books-keirindo.co.jp
大解剖! 国宝をこれ1冊で網羅できます!
国宝の解剖図鑑 国宝を知れば日本の美術と歴史がわかる  「神社の解剖図鑑」「日本の神様解剖図鑑」などの発行で知られるエクスナレッジから、「国宝の解剖図鑑 国宝を知れば日本の美術と歴史がわかる」という、またも面白い本が刊行された。
 国宝の何がすごいのか? 本書は国宝のすごさ、見どころの解説に詳細なイラストが盛り込まれているのが特徴。解剖図鑑と言うだけあり、これ1冊あれば国宝にかなり詳しくなれる。学生の歴史の勉強にはもちろん、大人の教養としてもおすすめできる。

 例えば「赤糸威大鎧(あかいとおどし おおよろい)」。こちらは鎌倉時代に作られた春日大社所蔵の国宝だ。重さ約30キログラムと、総重量が実戦で使用するには重すぎるため、奉納用であったと考えられている。
 平安時代より合戦様式は騎馬戦中心へと変わった。そのため武者の身に付ける鎧も形を変化させている。武者のほぼ全身を守る、馬上でも動きやすい鎧へと変わった当時の特徴が、この大鎧にも見られるのだ。
 馬上で矢をつがえたとき、また太刀を振り下ろしたとき、敵に狙われやすいのが脇や太もも。このような急所への防御が意識されている点がイラストを交えて細かく説明されている。ただの装飾ではなかったのか!という驚きと、機能性を兼ね備えた当時の鎧の作りに感心すること間違いなし。

 「玉虫厨子」。言わずと知れた法隆寺所蔵の飛鳥時代に作られた厨子である。装飾に実際の玉虫の翅がふんだんに使用されており、今も翅2563枚が現存している。厨子の側面に描かれた「捨身飼虎」は釈迦が崖の上から身を投げ、飢えた虎の親子に自身の肉を食べさせる様子をあらわす。一枚絵で各場面が表現されているのだが、場面ごとに注釈が載せられ、話が追いやすいよう工夫がされている。

 また、国宝といえば奈良の大仏。「盧舎那仏坐像(るしゃなぶつ ざぞう)」の建造は作られた聖武天皇の時代、延べ260万人、500トンの銅を使ったとされる当時の一大国家プロジェクトであった。イラストでは像を作る際の銅の流し込みの工程、再建により像も建物も作られた当時より小さくなっている様子などが解説されている。それでも現在のサイズで自由の女神はすっぽり入ると言うのだからかなり大きい。螺髪の数・重さ・大きさ、像を囲む蓮弁の数など詳しい数のデータが見ていて面白い。なお、手全体の大きさは約4畳半だそう。

 最後は奈良以外からも一つ。江戸時代に志賀島で発見された漢委奴国王で知られる「金印」。実は一辺約2.3センチメートルと非常に小さなものである。これは約2センチメートルの一円玉とほぼ同じ大きさ。金印のつまみ部分に施された蛇の装飾にも実は意味があるのだが・・・倭が当時の中国からどのように認識されていたかが伺える内容となっている。

 なお、コラム「数で読む国宝」のデータによると、奈良は彫刻における登録件数が1位、彫刻部門全体の約54%を占めるという驚愕の割合になっている。やはり強い。
 本書を読み終えた後は国宝を今一度自分の目で確かめてみたくなる。地元が奈良でよかった。気が早いが、今から秋の正倉院展が待ち遠しい。
今月の私の1冊
「すべての神様の十月」
【PHP研究所】  小路幸也 著 \734
すべての神様の十月 東京バンドワゴンシリーズで知られる著者が送る、八百万の神々と人々の日常。
人の死をただ確認するために存在する死神。
強運すぎるために不幸になってしまう恐れのある人を、逆に運気を抑えることで幸せしようとする貧乏神。世の中に疲れ果て自殺を繰り返す健忘症の福の神・・・
いずれの神様も、私達が普段抱いている神様のイメージとは随分と印象が異なる。彼らは人間に寄り添い、時に失望し、けれど最後は人間に期待している。文庫書き下ろしの最終章、再登場した死神と少年のやりとりには思わず笑みがこぼれた。
心があたたかくなる連作短編集。人間の世界に溶け込んで生活している神様たちは、どこか人間臭くて好感が持てる。神様たちは皆人間が大好きなのだ。
今月の私の一冊
ミニコラム「私と本」
≪今月の担当≫ 郡山店 店長 北浦文三
 書店員になってから、あまり本を読まなくなってしまった。多くの書店員から似たような言葉をよく聞く。原因はなんなんだろう?自分でもよくわからない。ただ、面白そうな本を嗅ぎつける嗅覚だけは格段に磨かれた。
 この春から娘が中学生になった。朝読の時間に読む本をいっしょに選んであげる時間がとても愛おしい。今のところ選んだ本は好評で、父としての威厳は保てている。
 でも娘よ、お父さんに選んでもらった本ばかりじゃダメだぞ。親に隠れて自分で選んで買った本の面白さを、うちの娘はいつ知ることになるだろうか。
Chat & Chat
 まもなくうっとうしい梅雨の季節。気分が滅入るなぁ、と思っていた矢先、講談社学術文庫「雨のことば辞典」なるものを発見。なんと雨の言葉だけで辞典になっている・・・! 日本語は雨の言葉が豊富なのだな、と感動。思わず衝動買いしてしまいました。
 
◆外商部おすすめの児童書・奈良本のご紹介◆
啓林堂書店ホームページ・外商部ページ(http://www.books-keirindo.co.jp/gaisyoubu.html)にて、
更新中の「外商部おすすめの奈良本」「おすすめ児童書」をご紹介!
 
 
かたつむりの のんちゃん □ おすすめ児童書
『かたつむりの のんちゃん』 【童心社】  高家博成・仲川道子/作
かたつむりののんちゃんは雨が大好き。ぽつんぽつんと雨が降ってきました。
「うんちしてからおさんぽにいこうっと」
おさんぽに出かけると・・・。のんちゃん大活躍!
かたつむりの特徴もきちんと書かれているので、かたつむり博士になれます。
 
 
□ 外商部おすすめの奈良本 天平の女帝孝謙称徳 皇王の遺し文
天平の女帝孝謙称徳 皇王の遺し文』 【宝島社】 玉岡かおる/著 6月1日発売予定
奈良時代、二度も皇位についた偉大な女帝がいた。著者渾身の本格歴史小説。「女に天皇は務まらない」と言われながら、民のため、国のため、平和の世のために生きた孝謙称徳帝。遣唐使を派遣し、仲麻呂ら逆臣の内乱を鎮め、道鏡を引き立て、隼人を傍に置いた。一人の人間として、女性としての人生も求めた女帝の真の姿とは。突然の死と秘められた愛の謎を和気広虫ら女官たちが解き明かす、感動の歴史大作の文庫版。
 
 
「おすすめ児童書」・「おすすめの奈良本」7月号は、6月下旬に更新予定です! お見逃しなく!!
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