啓林堂書店 メールマガジン

     
啓林堂メールマガジン
第14号 2011. 5. 1
啓林堂書店 http://www.books-keirindo.co.jp
さあ新学期、魅力ある授業をめざして!
 新学期が始まって新入生達もそろそろ新しい生活に慣れてきた頃だろうか。 この季節になると自分のそれぞれの節目の4月を思い出す。真新しいランドセルが嬉しくて仕方のなかったピカピカの小学1年生、校区が広がり生徒が大幅に増えて知らない町へ来たように感じた中学生、予想外の厳しさにちょっと気が滅入った高校生、初めての女子ばかりの世界が新鮮だった大学生・・・。 営業で訪れる学校で、先生でもないよそ者の私に不安げに「すみません、視聴覚室はこの上ですか?」などと尋ねられると、(ああ、この子はきっと新入生なんだ)と思い、初々しさが愛おしくて、とびきりの笑顔で「そうそう!」なんて答えてしまう。
 さて、今回ご紹介する「奇跡の教室」という本、神戸の私立灘中学で、1冊の文庫本を3年間かけて読み込むスロウリーディングという授業を実践した伝説の国語教師の物語である。先生の名は橋本武、生徒らはエチ先生と親しみを込めて呼ぶ。文庫本は中勘助の『銀の匙』。エチ先生は明治45年生まれで、2010年7月に白寿を迎えた現在もまだ文化教室の講師として教壇に立ち、短歌を作り、『銀の匙』を今の子どもたちのテキストにするべく研究を続けている。
一時速読が流行ったがなじめない私はこのスロウリーディングという言葉に惹かれ、まだ読んだことがない『銀の匙』をまず読んだ。最初は古めかしい言葉にとまどったが、読み進めていくうちに表現の細やかさと美しさにどんどん引き込まれていく。なんでも最初にこの『銀の匙』を読んだのは夏目漱石で、漱石も絶賛したらしい。
読み終え、次に『奇跡の教室』を読む。国語はすべての教科の基本であると説くエチ先生。私立中学だからこそできた授業であると思うが、こんな授業を受けられた生徒はなんと幸せなことか。この本を読んでエチ先生のプリントが欲しいと思ったのは私だけではないだろう。
指導要領なるものがある今の日本の公立学校ではエチ先生のような授業はできないかもしれないが、工夫次第では生徒の能力を引き出す魅力ある授業は不可能ではない。それもすべて教師の力量、情熱による。国語に限らず一人でも多くの先生に読んでもらいたい1冊である。
◆今月の私の1冊◆
「就職率100%」工業高校の秘密
久保田憲司 著
(PHP研究所) 税込価格 1365円
 上記の「奇跡の教室」同様、一人でも多くの人に読んでほしい1冊。著者は奈良県立王寺工業高校の教師。荒れた高校として有名だった学校は、今【国際学生科学技術フェア世界第2位】、就職率100%で、トヨタ、ホンダ、マツダ、京セラ、シャープなどの大手企業から「来年も今年のような生徒さんをお願いします」と熱いラブコールを受けている。その秘密は・・・
 挨拶、掃除の徹底に始まり、生徒の「ものづくり」に対する意識改革へ。トイレの神様ならぬ、チャンスの神様の項では生徒の描いたイラストを見ておかしくて噴き出してしまった。とにかく読んでみてほしい。
 弊社ホームページ、スタッフおすすめ本コーナーでも紹介中!
今月の私の一冊
イベントのお知らせ
■GWは『こみち』で遊ぼう!
4月29日(金)~5月8日(日) 11:00~17:00
【場所】奈良ビブレ地下1階 啓林堂書店内 『おもてなしこみち』 
【遊ぶの1】 すぐできる!ぺんぎん・ちわわのクラフト教室
参加費 ちわわ:1029円 ぺんぎん:1365円(共に税込)
4/29・30・5/1・2・5・6・7・8(随時参加可能)
【遊ぶの2】 初めて作る!スクラップブッキング教室
参加費 500円(税込)
5/3・4(当日予約制・お気軽にお申し込みください)
■『親と子の夢をかなえる宝地図』出版記念
チャリティー講演会&サイン会
5月7日(土) 14:00~
【場所】奈良ビブレ地下1階 啓林堂書店内
著者の梅原伸宏氏来店!
*詳細は弊社ホームページをご覧ください!
Chat&Chat
『奇跡の教室』を読んで思い出したことがある。小学校の頃の話―5・6年の担任の広岡喜義先生はサッカーを通じて子どもを鍛えるというポリシーがあり、体育の時間はもちろん、始業前も放課後も男子も女子もサッカー漬けの毎日。自分を『かみなり先生』、クラスを『かみなり学級』と名付け、当時流行った「飛び出せ、青春!」(村野武範主演)のドラマそのもので楽しかったなあ~。やんちゃで手のかかる男子が多かったが、あり余るエネルギーをサッカーに向けさせ導いた辺りはさすがだと今更ながら思う。今のPTAなら無理かもしれない…。おおらかな良き時代だった。(MH)
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