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| 国民総幸福量を考える |
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国民総幸福量(GNH)という独自の考え方を国家の指標として打ち出し、世界中から熱い視線を浴びているブータンという国を、今や知らない人はほとんどないだろう。昨年11月中旬、そのブータン国王夫妻が訪日されたのを機に日本でも国民総幸福量について盛んに論じられるようになった。毎日新聞夕刊(1月13日付)に掲載された、経済学者神野直彦氏が論じる幸福論が興味深かったので、以下、一部紹介させていただく。
《私はこの考え方が一番好きなんですが、スウェーデンの「視点をかえて」という環境の教科書で、こんなふうに教えています。人間の欲求には、物を持つことで充足される「所有欲求」と、人や自然と触れ合うことで充足される「存在欲求」がある。これまでの工業社会では、欠乏から脱却するために、存在欲求を犠牲にして、所有欲求を追及してきたけれど、これからの知識社会では、存在欲求を追及できる時代になる、と。所有欲求が満たされることで実感できるのが「豊かさ」であり、存在欲求が満たされることで実感できるのが「幸福」です。・・・本来は幸福が目的であるべきで、経済成長は幸福を実現するための手段の一つに過ぎないのに、日本は経済成長そのものを目的化してきました。幸福研究の本ではいつも「経済成長を遂げたけれど、幸福になれなかった国」の代表例として日本が挙げられます。高度経済成長の過程で失ったものは何か。仕事、仕事に追いまくられて、所得を得て、所有欲求を満たすことはできたけれど、その分、家族や友人と過ごす時間を犠牲にしてきた。・・・幸福は実感できるものではあるけれど、目で見たり、量で表したりして、比較可能なものではないかもしれません。》 さらに本文では、物の豊かさと心の豊かさについて述べ、最後は《新しい時代が始まる扉の前に、私たちは立っています。今はその生みの苦しみの時ではないでしょうか。》と結んである。
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昨年11月だったか、法政大学大学院政策創造研究科の幸福度指数研究会(坂本光司教授)が、2011年4月から9月を研究期間とした47都道府県の幸福度ランキングを発表した。1位は福井県、最下位は大阪府。震災で甚大な被害を被った宮城県は37位、福島県は27位、岩手県は22位、そして奈良県は31位。幸福度をこうして単に順位付けされると複雑な気分になる。
「幸福の研究」は営業先の奈良県庁のある課から注文を受けて知った本。著者は、世界的に高名な法学者で1971年から1991年までハーバード大学の学長を務めたデレック・ボック氏で昨年10月に刊行された。本書は幸福研究における知見を紹介するとともに、国民の幸福を高めるという観点から、経済成長、社会福祉、年金・医療・雇用、結婚・家族、教育、政策決定などの領域における政治の課題を具体的に考察しているものである。中央政府だけでなく、地方自治体においても幸福度調査とその取り組みが広がってきている今、自分が幸福であるかどうか、何を基準に幸福であると考えるのか、その感じ方は人それぞれであるが、一人でも多くの人がその人なりに幸福を感じられる世の中になればと私は思う。そして本書を購入してくださった奈良県庁には31位からの上昇めざして県民のために奮闘していただきたい。
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| ◆今月の私の1冊◆ |
「伝わる! 文章力が身につく本
できる人は文章も上手い!」
(高橋書店) 小笠原 信之 著 税込価格 1,260円 |
仕事でもプライベートでも文章を書くことが多い私。読み手に自分の思いを正確に伝えるためにどうしたらいいかよく悩む。営業先からの注文を受けて知った本書、文章力をアップさせるコツを80に分け、それぞれ例文をあげて丁寧に説明している。『決まり文句を避ける』のページでは《決まり文句は、多くの人がもつ“共通イメージ”に頼って表現します。(中略)共通イメージに頼ることは、現実とのズレを生むおそれがあり、自分独自の感性を活かせなくもします。その場で体験したこと、目撃したことをきめ細かく観察し、それに最もふさわしい表現を使うのが、文章作成の基本です。》とある。例文はその知らせに、ある者はがっくり肩を落とし、ある者は唇を噛んだ。この表現をどのように改善するのか・・・。
文章力を身につけたい人にオススメしたい1冊です。 |
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| ■『まほろびすと』 |
| 【実業出版】 税込価格 600円 |
| 様々な角度から奈良の魅力に迫る、古都・奈良を知るための情報誌が1月25日に創刊された。古代より引き継がれてきた奈良の歴史、文化・・・。意外に知らないことも多いのではないだろうか。故郷を深く知ることで、初めて得られる発見、喜びがある。これはそんな本物に巡り合わせてくれる一冊となっている。 |
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本書の名前、“まほろびすと”とは“まほろばを彷徨う人”のこと。素晴らしい心のふるさとに思いを馳せながら旅ができるとは、なんとも心地のいい贅沢である。
年4回(1月・4月・7月・11月)発行の季刊誌。毎号25日発売予定。 |
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| Chat&Chat |
| 以前に高校の同級生で高野山へバスツアーに行ったことを紹介させてもらったが、それ以来同級生との繋がりがますます強くなってきている。 日本経済新聞夕刊(12月7日付)にも「第二の人生は旧友と」とのタイトルで掲載されていたように、青春時代を共に過ごした友達は気心の知れた仲間。インターネットの普及でどんなに遠くに離れた友人とも簡単に連絡がとれ、ブログなどを通じて情報を共有できることが起因となっているらしい。懐かしい話題に花を咲かせるだけではなく、「今しかないよ!」といろいろなイベントに誘ってくれる仲間との楽しい語らいにささやかな幸福を感じている。(MH) |
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