世界の土はたった12種類しかない。動植物の種類からすると、これはとても少ないように感じる。
作者は世界の土を掘りに世界を巡る。人類100億人を、地球の未来を支えくれる本当に肥沃な土を探すためだ。
そもそも土とはなんだろう。種類と言うがどう違うのか。そして土は一体どこからやって来るのか。
読めば読むほど、とても身近であるはずの土のことをまるで知らないことに気づかされる。
第1章の「月の砂、火星の土、地球の土壌」で完全に心を掴まれてしまった。少し専門的なところもあるが、丁寧に読み解いていけば土への興味が深まっていくはず。
本書を読み終えた後は、日本の土壌がいかに恵まれているかを実感する。我々人類を養ってくれる土は、やはり地球にしかないのである。自分の足元をまずは見直す必要がありそうだ。