啓林堂書店メールマガジン

「人体」の中では何が起こっているのか 2026.1.1

12月号 2025.12.1

啓林堂書店 https://books-keirindo.co.jp/

「人体」の中では何が起こっているのか

あけましておめでとうございます。

お正月はどうしても不規則な生活になりがち。いつもよりつい食べ過ぎてしまったり寝すぎてしまったり・・・そんな心当たりのある方は、今回少しどきっとする本かもしれない。

 

ご紹介する本は「「人体」の中では何が起こっているのか “カラダ社会”をのぞき見る」(ベレ出版)。

膵臓がんを主に扱う外科医として活躍してきた著者が、細胞や臓器のはたらきなど、私たちのカラダの中で起こっている現象について、実社会の事象や人物、物事、音楽・映画作品などへのたとえをふんだんに交えつつ、広く解説する内容となっている。

生理学関係なんて難しい話じゃない? と思われた方。まずは本書に登場する一部トピックスを紹介させて欲しい。

 

「マグロは、泳ぐのを止めると死ぬというのは、なぜ?」「赤血球は、なぜ、核を捨てたのか」「腹式呼吸はハラミ、胸式呼吸はカルビ」ほか、今の時期だと少し気は早いが、春先悩まされる方も多いだろう花粉症の話なども網羅されている。

私の印象に強く残っているのは、がん細胞紹介のページに登場する「「ランボー」のようにしぶとく生き抜き、「フェニックス」のように進化する」、の一文だ。

だんだん詳しい内容が知りたくなってきただろうか? 折角なので、正常な細胞とがん細胞の違いについて、軽くふれてみたいと思う。

 

まず正常な細胞は、傷ができると細胞増殖が促進され、傷のできた組織の修復をはじめる。傷が治れば細胞の過剰な増殖を防ぐよう指令が発せられるため、通常細胞が増えすぎることはない。

ところが、がん細胞はこの指令を無視する。増殖のアクセルを最大に踏み込み、自らブレーキを壊してしまう。さながら、アクセルとブレーキがおかしくなった「暴走車」の様相である。がん細胞は免疫細胞に排除されないよう逃げのびようとするのだが・・・

 

がん転移のメカニズムも共に解説されているのだが、ヒトの臓器の中でも脾臓は血流の特性上、がん細胞が流れ着きにくく、めったにがんの転移が起こらない場所として紹介されている。解説の続きは、ぜひ本書をご確認頂きたい。

 

また、気分の乗らない健康診断だが、重大な病気の早期発見には欠かせない。健診・検診・人間ドックと様々な呼び方があるが、実は明確に呼び分けがされているのをみなさんはご存知だろうか。答えは本書コラム「カラダの小話13」にて。

 

本編とは別に設けられたコラムの話題にも要注目だ。思いがけないところで「あいみょん」や「こっちのけんと」の名前に遭遇し、少し驚いた。

約400ページと本書は分厚いが読み始めるとあっという間だった。自分へのハードルを上げすぎない程度に、でもいつもとちょっと違うジャンルに挑戦しようかなという方、ぜひチャレンジしてみては?

<今月の私の一冊>

本が生まれるいちばん側で

【ライツ社】

藤原印刷/著 田中裕子/聞き手・文著

 段ボールの表紙でできた写真集、背表紙に韓国のショッピングバッグの記事を張り付けた本・・・

 本書に登場する本は、いずれも個性的で他にはないと思わせるようなものばかり。

 こんな本を作りたい!そんな顧客の希望を第一に、本づくりの伴走者として共に本作りに励む老舗・藤原印刷の藤原兄弟と職人たちの熱い気持ちがひしひしと伝わってくる本。現場の人々の知識や技術が結集し、1冊の本ができるまでのドラマがぎっしりと詰まっている。

 紙の本っていいなあ、と読後思うこと間違いなし。なお、本書も少しサイズが変形になっており、印刷されている紙も工夫されているのでぜひ注目して欲しい。オススメ!

ミニコラム「私と本」

≪今月の担当≫ 店舗営業本部 部長 西田大栄

 書店員として、ジャンルを問わず様々な本を読むべきだと思いつつ、「読書でわざわざ怖い思いをしなくても・・・」とずっとホラーやミステリーを避けてきました。しかし最近、雨穴さんの『変な地図』が飛ぶように売れるのを見て、ついに購入!
 実はまだ怖くて開けていませんが、この一冊から食わずぎらいを卒業し、2026年はホラーもミステリーも積極的に読んで読書の幅を広げる一年にしたいです。

Chat&Chat

 12月の間に、行方不明だったしおりを2枚発掘しました。一体何年前の夏フェアしおりなのか・・・

 キュンタくんのしおりが新潮文庫からでてくるのであれば、そもそも行方不明にはならないよなぁ、と少し反省しています。

◆外商部おすすめの児童書・奈良本のご紹介◆

啓林堂書店ホームページ・外商部ページ( https://books-keirindo.co.jp/gaisyoubu/ )にて、
更新中の「外商部おすすめの奈良本」「おすすめ児童書」をご紹介!

おすすめ児童書

たからぶねの七ふくじん

【BL出版】

岡田よしたか/作

 宝船に七人の神様が乗って、都に福を授けにいきます。

 おや?船の上で神様たちが何やらもめていますよ。

 すると、雲行きが怪しくなり、嵐が・・・船は無事に都にたどり着けるのか。

 巻頭では、七福神がどんな神様なのかも紹介しています。

外商部おすすめの奈良本

古墳とヤマト政権 古代国家はいかに形成されたか
【吉川弘文館】
白石太一郎/著
1月22日発売予定

 三世紀後半~七世紀まで、列島各地に数多く造られた古墳。首長たちの単なる墓ではなく政治的性格をも併せ持つ特質を、考古学の視点から解明。東アジアでも特異な大きさや分布から、日本独自の古代国家形成の歩みを描く。

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