身近な生き物のオスとメスの違いを分かりやすく解説した児童書である。
見開きページの右側がメス、左側がオスの構成。サイズが違う時はそれぞれの平均が紹介されているところも面白い。なお、本書ではメスがオスよりも大きい「ノミの夫婦」の例が多く扱われているようだ。
哺乳類の項目で紹介されているたぬき。こちらは解説を読むとオスへの好感度が上がる。子どもにミルクを与えるのはメスの仕事なのだが、それ以外の子どもの世話や面倒は基本オスがみるのだそう。子どもとも積極的に遊ぶイクメンである。一夫一妻制であるところもポイントが高い。
鳥類は全体的にオスの方が派手な羽を持っていることが多く、オスはメスに自分を選んでもらうため、踊ったり歌ったりと必死のアピールを行う。羽の目玉模様が派手で目をひくクジャクもこちらがオス。実は繁殖期を過ぎたオスは派手な飾り羽が全部抜けて、見た目がとても地味になってしまうそう。一度実物を見てみたい。
まだまだ知らなかった奥深い生き物の生態にワクワクしてしまうこと間違いなし。おすすめ。