古事記、日本書紀、風土記から、いきものが登場する話だけを紹介するという、少し切り口の変わった書籍を見つけたのでご紹介。
因幡の素兎(しろうさぎ)が騙したワニを怒らせて皮を剥がれてしまう話は有名だが、ここに登場するワニは“鰐”ではなく、サメの仲間、もしくは海に住む想像上の動物だったのではないかと考えられている。また、童話で知られる浦島太郎、『風土記』では亀が姫であったという、少し違う展開を見せている。実は異類婚のパターンなのだと知って目からウロコだった。異類婚の話は他にもいくつか例があげられているので、ぜひ読んでみて欲しい。
コラム「神話に見当たらないいきものたち」も必見。今の私たちには身近なのに、なぜか神話に登場しないいきものがいる。ペットとして飼っている人も多いあの動物、海外の神話には登場するというのだが・・・?
神話に登場するいきものたちが、親しみやすいイラストと共に紹介されていて楽しく読める。もっと本格的に! という方は原文も掲載されているのでそこから掘り下げてみるのも良いだろう。